WORK
満たす×しごと

Project Story #01ホテルのDX戦略

すべては、ホテルの課題解決のため
DX推進に取り組む“素人”の情熱。

Mission

ホテル業界でも、DXの重要性は高まっています。東急ホテルズ&リゾーツでは、「デジタルソリューション」グループが、システムやITを通じて、ホテルチェーン全体の業務改善を推進しています。その中でも、昨今とくに力を入れている領域が、RPA(Robotic Process Automation)という分野です。ホテルの事務作業を自動化し、使いやすいように日々アップデート・カスタマイズして業務効率をアップするこの新たなシステムは、「生産性向上」という大きな役割を担っています。このプロジェクトに参加したメンバーたちに、話を聞きました。

Member

運営統括
デジタルソリューション
アシスタントマネジャー
K.TSUKUI
運営統括
デジタルソリューション
アシスタントチーフ
K.JOHO
運営統括
デジタルソリューション
T.SAKAI

コロナ禍で実感した、オペレーションの課題

2022年、DX推進のためデジタルソリューションを担うメンバーを社内で公募。手を挙げたメンバーは、当時それぞれが別のホテルの客室や調理、販売促進部門で働いていましたが、お互いに抱えていた想いは同じだったと言います。

「DXの重要性に気づいたきっかけはコロナ禍でした。お客さま数の減少に伴い、アソシエイツの勤務時間を減らしながら、ホテルを運営しなければいけない状況に。その後、コロナ禍の落ち着きとともに客室の稼働率が急上昇し、従来のオペレーションを改善せざるをえない事態に直面しました」
「公募には、DX関連業務の一つとして『RPA』の紹介がありました。業務自動化が図れれば、ひとにしかできないサービスに注力できる。そんなポジティブな未来を描いて応募しました」

こうしてデジタルソリューションのメンバーに加わり、PRAを担当。お互いに未経験からのスタートだったため、貪欲に学んでいったと言います。

「使用するツール自体は世界中で使われているものでしたので、研修やオンラインでの講座などの教材は充実していました。とはいえ、私たちは素人。チーム内でも知識を共有しながら、少しずつスキルを身に着けていきました」

求められたのは、デジタル人財育成

数ヶ月に及ぶ勉強の末、最適なRPAを開発・運用できるようになったものの、それをどうホテルのオペレーションに落としこんでいくかが、次の課題になりました。

「ホテルのアソシエイツは、必ずしも全員がPCに慣れているわけではありません。だからRPA以前に、初歩的なPCの知識であったり、課題解決のための考え方まで伝えていく必要がありました。そこで、気づいたことがありました。デジタルに通じた人財育成が私たちのもう一つのミッションなのだと」

そんな想いのもと、チームでは全国のホテルを対象にした公募型研修「RPA勉強会」を実施。どのような学びを提供するか、その方法については相当苦心したと言います。

「PCスキルには個人差があったため、PCを使わずにプログラミング的思考を学ぶ『アンプラグド教育』を参考に、誰にでもわかりやすいコンテンツを意識しました。また、隔週の集団研修では基礎的な内容を扱いつつ、参加者ごとに合わせた個別研修も実施。ポイントを復習するための動画配信など、知識が定着しやすいように試行錯誤を重ねました」

こうして、メンバーが知恵を絞り行った3ヶ月にわたるプログラムには、役職や年齢の壁を越え、多くの参加者が集まりました。

1,200時間を削減し、店舗ごとの進化も

これまでに二度実施した「RPA勉強会」の効果は予想以上。参加者たちはそこで得たスキルをそれぞれのホテルに持ち帰ることで、全体で年間1,200時間超の労働時間の削減を達成しました。また、人財が育つことでホテルごとに最適なシステム導入が可能になった点も、大きな成果でした。

「私たちが管轄するホテルは40店舗近くあるため、デジタルソリューションのメンバーだけですべてに対応するのは難しい。外部パートナーに依頼するのも手ではありますが、店舗ごとに最適なRPAを制作できるようになれば、もっと生産性を高めることができるはずです」

実際に研修を経て、アソシエイツたちの意識も変わってきたと言います。

「勉強会が終わった後も、『こういうRPAをつくりたい』と、毎日のように相談をしてくれたアソシエイツもいました。自発的に自分の部署の業務を自動化したいと考えてくれているのは、私たちとしても嬉しいです」

“デジタル素人”たちが手探りで始めたDX推進の波は、グループ内に確実に広がっています。

DXが自走する新たなホテル運営のかたち

プロジェクトが始まって2年。それぞれが、この仕事に大きなやりがいを感じていると言います。

「私のような若手にも裁量権を持たせて挑戦させてくれるのは嬉しいこと。東急ホテルズ&リゾーツが展開するホテルは全国にあり、店舗ごとのブランドやカラーがしっかりしているので、今後はそれぞれに合った技術や情報を提供していきたいと思っています」

目下のチームの目標は「RPA研修会」をアップデートしながら継続していくこと。気をつけているのは、チェーン全体のデジタル人財のバランスです。

「『RPA勉強会』には、店舗に隠れているデジタル人財を発掘するという役割もあります。また、特定の部署やホテルだけに知識やスキルが偏らないように、全体をどう底上げしていくかが大切です」
「デジタルへの深い知識と高度なスキルを持つ人財が育ったら、店舗ごとに専門家チームを結成したいと考えています。各ホテルの自走力を高めることで、生産性向上につなげていきたいですね」

テクノロジーの力で生産性を上げ、生まれた時間を人間だからこそできる価値提供に注力する。そんなホテル運営の新しいスタイルへ向け、挑戦は続きます。